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果樹園

いま

しずむおおきな月のうしろで

ぼく等は

ぼく等の生が

くらく救うべくもなく

しだいにみずからの円環を

閉じて

いくのを見る

 

すべては

そして変わらなかった

ぼく等のために

果たされたものはただ一つ

 

それから

誰かが

おそい

季節はずれの扉を開き

ぼく等の

一人

ひとりは出て行く