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報酬

 

彼は

一週間に一度ピアノを弾いて

七百円を受取る

そして彼は考える

(私が

大地に生まれたことは

つまらないことです

きょう

種馬の背中に落ちた雨は

あす教会の屋根で乾いていくだろう)

 

彼の眼に写るもの

は沢山あって

ひと口にはいえません

彼は受信機をいじるのが好きです

 

詩集『大きなドーム』(1957年)より