月が丘に昇ると
ぼくはどうにもならない
頭を抱えて座り込む
彼女は
ぼくがお話してやると
とても喜ぶのでしたが
たけにぐさの茂みのなかで
死んで小さくなってしまいました
どうしてでしょう
みんな眠ってしまった後
彼女とぼくだけが
起きていなきゃならないなんて
月が昇ると窓をしめて
ぼくの暗い頭蓋骨がガラスにうつり
窓の外では
ぼくと彼女がお話しています
たけにぐさ:ケシ科の多年草。別名チャンパギク。
詩集『大きなドーム』(1957年)より
月が丘に昇ると
ぼくはどうにもならない
頭を抱えて座り込む
彼女は
ぼくがお話してやると
とても喜ぶのでしたが
たけにぐさの茂みのなかで
死んで小さくなってしまいました
どうしてでしょう
みんな眠ってしまった後
彼女とぼくだけが
起きていなきゃならないなんて
月が昇ると窓をしめて
ぼくの暗い頭蓋骨がガラスにうつり
窓の外では
ぼくと彼女がお話しています
たけにぐさ:ケシ科の多年草。別名チャンパギク。
詩集『大きなドーム』(1957年)より