西 一知詩作品 · 07日 2月 2020 黄昏のバラッド Ⅰ (ペンネーム:西卓) 誰も居ない空 しばらくは 魚たちの棲家となって 人は 神を信じようとしない 暗い背を向けてあなたは帰る 草むらに星は昇る 古代の恋人たちは 少くとも知っていたのだ 歩きながら 苦い悔恨が滴る 蜘蛛の巣のような広場に立って マッチ擦ると もう夜に閉ざされている ぼくのあたり 詩集『水の装い』(1954年、三角旗社)より tagPlaceholderカテゴリ: